ブルーベリーを育てるときは、よく、酸性に土壌改良することが必要と言われます。
ブルーベリーを育てるには土壌改良が必須なのでしょうか。
ブルーベリーと土壌の酸性度の関係について説明していきます。
ブルーベリーが酸性土壌を好む理由
野生のブルーベリーは樹木の落ち葉が堆積し、微生物が分解してできた土壌に生息しています。
有機物を微生物が分解する過程では酸を作るので、こうした土壌は酸性が強くなります。
しかし、酸性の土壌では、植物の窒素の吸収を助ける硝化菌と呼ばれる菌の働きが悪く、植物は窒素を根から吸収できずに成長が悪くなります。
そこでブルーベリーは菌根菌という菌を根に共生させることで、酸性の土壌でも窒素が吸収できるようにしているのです。
また、ブルーベリーの根は根毛をもたないので、吸水力・吸肥力が弱いので、菌根菌の共生は必須となります。
そこでブルーベリーを育てるときは酸性に土壌改良することが必要となるのです。
土壌改良方法
土壌の酸性度はpHで表記されます。
pH7が中性で、それより大きいとアルカリ性で小さければ酸性となります。
ブルーベリーはpH4.5付近のかなり強い酸性の土壌で育ちます。
日本の土壌は、火山、酸性雨、腐葉土などの影響でpH5程度とかなり酸性度の高い土壌なので、庭などに直植えする場合は、そこまで土壌改良に神経質になる必要はないでしょう。
しかし、園芸植物の多くはアルカリ性を好むので、園芸用の土は中性~アルカリ性に調整されているものが多く、それらを使う場合は土壌改良が必要になります。
酸性度を高める土壌改良にはよくピートモスが使われます。
ピートモスは、苔を腐植させたものを乾燥させて作られています。
無調整のピートモスはpH3~5程度と強酸性で、石灰などでpH6程度まで調整されたものがよく販売されています。
ブルーベリーの土壌改良を行う場合は無調整のピートモスを使うとよいでしょう。
土壌のpHをチェックする方法
さて、ピートモスを買ってきても、どの程度の量を混ぜれば目的のpHになるのか難しいですよね。
また、土壌のpHは経年変化していくので、ブルーベリーを育てる場合はこまめに土壌のpHをモニターすることが大切です。
そこで、pHチェッカーを使います。
pHチェッカーは試験紙で調べる安価なものから、デジタル表記される効果なものまで様々な種類があります。
手軽なものとしては土壌酸度計で、土に刺すことでpHをアナログ表記してくれます。
pHチェッカーを使うことでブルーベリーの好みの酸性度に土壌改良することができます。