比較的最近発表されたブルーベリーの品種でありながら、目にする機会が多いオースチン。
オースチンにはどの様な特徴があり、日本でよく栽培されているのでしょう。
オースチンについて解説します。
オースチンの特徴
オースチンは1996年に発表されて1999年に日本に導入さたラビットアイ系の品種です。
ウッダードとガーデンブルーをかけ合わせた品種に、ブライトウェルをかけ合わせて生まれた品種です。
経済栽培されはじめて100年の歴史があるブルーベリーとしてはかなり新しい品種ということがいえます。
樹姿は直立性なので、枝が大きく広がらないので狭いスペースでも育てやすいことも特徴です。
開花期や結果期は遅めで、収穫期は7月中旬ごろになります。
果実は大粒で、青みが強い色で、ラビットアイ系では甘みが強く、酸味とのバランスが良く美味という特徴があります。
種が少なく、食感がよい実がなるということも特徴です。
オースチンの育て方
オースチンはラビットアイ系の品種なので、ハイブッシュ系よりも根付きがよく、育てやすいという特徴があります。
ただし、ラビットアイ系ということで自家受粉率が低いので、実つきをよくするためには同じラビットアイ系の多品種を一緒に植える必要があります。
受粉樹としてはクライマックスやブライトウェルがよくおすすめの品種としてあげられます。
受粉樹を混植しても、ブルーベリーが勝手に受粉してくれるわけではありません。
ビニールハウスなどの密閉空間でなければミツバチなどの虫が花粉を媒介してくれますが、都市部などでは虫の数が少なくて受粉が進まないこともあります。
確実に受粉させたい場合は人工授粉という方法もあります。
人工授粉をする場合は、まず、花弁をとって花粉を採取する必要があります。
花弁をとった花を軽くゆすってあげると花粉が落ちてくるので器を下に持って受け止めます。
黒い器にすると花粉が見えやすくなります。
花粉を採取したら、受粉させたい花の雌しべに筆などで花粉を付けてあげると人工授粉の完成です。
虫が少ない環境で育てる場合はこの方法で実つきがよくなります。
受粉樹の選び方
ブルーベリーはオースチン、ラビットアイ系に限らず、受粉樹を混植することで実つきがよくなります。
ブルーベリーの花は1週間くらいの開花期があるので、同じ系統の品種であればそこまで問題はありませんが、なるべく開花期が近い品種を選ぶようにすると受粉率が高くなります。
ブルーベリーの花は開花後、3~6日とされます。
さらに10日ほどすると花弁が落ちて雌しべ部分が露わになります。
受粉に成功していると、雌しべも脱落し、子房が天に向かって軸が反り返ります。