日本の市場に出回るブルーベリーには輸入品のものと国産のものがあります。
両者にはどの様な違いがあるのでしょう。
世界のブルーベリー生産などとあわせて解説します。
世界のブルーベリー生産
世界のブルーベリー生産のうち、約半数はアメリカ産となっていて、3割強をカナダ産が占めています。
つまり85%は北米で生産されています。
これはブルーベリーが北米原産であるということに起因します。
また、ブルーベリーは経済栽培されはじめたのが1916年とまだ歴史が浅く、世界的に広まっていないということもあげられます。
また、ブルーベリーは耐寒性はあるものの暑さに弱く、栽培できる気候が限られるということも生産国が限定される理由となります。
北米の他には、メキシコ、ポーランド、ドイツなどが生産国上位にランクインしています。
日本のブルーベリー産地と輸入先
日本はブルーベリー栽培園の広さは1000ヘクタールを超え、収穫量も2000tを超える量があり、世界的にもブルーベリーを多く生産している国の1つとされます。
ただし、日本の場合は収穫量のうち、市場に出回るのは7割ほどで、残りは農園に来た消費者がブルーベリー狩りなどで摘み取っているものになります。
また、国産のブルーベリーは加工品にはほとんど回されていないので、加工品のブルーベリーは外国産のものがよく使われています。
国産ブルーベリーは1968年に経済栽培が東京都ではじまりました。
現在でも東京都はトップクラスの国産ブルーベリー生産量がありますが、トップは長野県となっています。
長野県は気候の面や農耕地の広さ、都市部への交通などからブルーベリーの経済栽培に適した地方となっています。
国産ブルーベリーの生産量は1980年後半、そして2000年に入ってから飛躍的に伸びています。
これは栽培技術の向上や品種改良、目を酷使する現代社会でブルーベリーに注目が集まったことなどがあげられます。
国産と輸入ブルーベリーの違い
では国産ブルーベリーと輸入ブルーベリーはどのような違いがあるのでしょう。
味や粒の大きさなどの品質については国産も、輸入品も大きな違いはありません。
違いは価格と鮮度にあります。
やはり、輸入品のブルーベリーの方が国産よりも価格は手頃になります。
ただし、ブルーベリーは本来、日持ちがしにくい果物で、バナナの様に緑で収穫して追熟させるということもできないので収穫後は徐々に栄養素も失われていきます。
鮮度に関しては国産が有利であるといえます。
鮮度ということに関しては、収穫直後が一番美味しいということに間違いないので、ブルーベリー狩りにも行ってみて、本来の味を確かめてから市販のブルーベリーと比べてみても面白いでしょう。