目に関する効果の報告が多いブルーベリーですが、近年の研究で脳にも驚きの効果があることがわかりました。
ブルーベリーが脳にどの様な効果をもたらすのかを解説していきます。
ブルーベリーと目と脳
ブルーベリーが直接的にどのように脳に効果があるかということの前に、まずは目と脳の関係についてみていきましょう。
人間の目は、目に入った光をそのまま脳に伝達しているわけではありません。
目に入った光は、まず水晶体を通り、屈折して網膜に集まります。
網膜に集まった光は電気信号に変換され、視神経を通って脳に届けられることで光情報を脳が認識できます。
この光信号から電気信号に変換する際に重要な役割を果たしているのがロドプシンと呼ばれるタンパク質です。
そして、このロドプシンの合成を助ける効果があるのがブルーベリーに含まれるポリフェノールであるアントシアニンです。
これがブルーベリーが目に効果があるとされる理由です。
認知症に効果あり
最近の研究ではブルーベリーのアントシアニンが目にだけではなく、脳にも効果があるとがわかってきました。
それはアントシアニンが持つ抗酸化力という効果によるものです。
人間の体は常に酸素を取り込んで活動をしていますが、その際に強力な酸化力を持つ活性酸素が作られます。
通常、活性酸素は無害なものへと代謝されていきますが、ストレスや老化などの要因によって活性酸素が体内に滞留すると、タンパク質や脂質が酸化し、様々な体調変化を起こします。
認知症の原因物質とされるアミロイドβにも酸化が関係しています。
そこでアントシアニンです。
アントシアニンは強い抗酸化力があるので、活性酸素を減らし脳の酸化、認知症の予防に効果が期待されます。
アメリカの大学では経度認知障害のある患者にブルーベリーパウダーを16週カップ1杯摂取し続けてもらったところ、記憶の改善といった効果が得られたという研究もあります。
ブルーベリーがどこまで脳に効果があるかはまだ研究段階にありますが、今後の解明に期待がもたれます。
ブルーベリーを食べるときのポイント
ブルーベリーは週に5回、10g程度のブルーベリーを食べることで脳に効果があるとされます。
アントシアニンはブルーベリーの紫色の部分なので、皮ごと食べるということが大切です。
果物というと、生で食べると効果が高いとされるように思われますが、アントシアニンの場合は冷凍することで果皮の細胞が破壊され吸収率が高まります。
また、ドライフルーツになってもアントシアニンは破壊されることはないので、ドライフルーツでの摂取もおすすめです。
ドライフルーツならば、保存もしやすく、生の実を食べるよりも少量で必要なアントシアニンを摂取できます。