ブルーベリーを育てるときに気をつけなくてはいけないのが乾燥です。
ブルーベリーの乾燥防止方法や水やりのポイントを解説します。
ブルーベリーと乾燥
ブルーベリーの根には根毛がありません。
根毛とは、根の表面に毛のように伸びたもので、根の表面積を増やすことで土中から水分や養分を吸収しやすくする組織です。
ブルーベリーは根毛の代わりに菌根菌という菌が根に共生していて、ブルーベリーが光合成などで得た養分をもらう代わりに、土中の養分を吸い上げる助けをしてくれています。
菌根菌がいることによって、通常、植物が育ちにくいとされる酸性土壌でもブルーベリーは生育可能となります。
しかし、根毛がないのでブルーベリーは根の吸水力が弱くなります。
なので、土が乾燥するとブルーベリーは水涸れを起こしてしまい、元気がなくなります。
特に鉢植えで育てる場合は、ブルーベリーが根を自由に広げられない上に、土も限られていて水涸れをしやすいの乾燥防止策が必要となります。
ブルーベリーの水涸れは特に収穫期には注意が必要となります。
ブルーベリーが実っているときに水涸れを起こしてしまうと、果実も水分不足になってしまいシワシワに縮んでしまいます。
水を与えれば元に戻りますが、一度この状態になると、皮が固くなるので食感が悪くなります。
結果期には特に乾燥防止に注意が必要となります。
ピートモスと乾燥
ピートモスはブルーベリーの好む酸性土壌をキープするためによく使われます。
ピートモスは苔などの湿気の多い場所で育った植物を乾燥させて細かく砕くことで作られた土です。
ピートモスのモスとは苔のことです。
苔が土中の微生物で分解される過程で酸性物質を作り出すので、土を酸性にする効果があります。
苔が原料ということで保水効果も高く乾燥防止策の1つともなります。
ピートモスには通常の土の数十倍の水分を吸収することができるので、吸水力の弱いブルーベリーが水涸れになることを防いでくれます。
しかし、ピートモスは一度完全に乾燥すると撥水性が高くなってたっぷりの水に浸さないと保水しなくなります。
ピートモスを使った土では乾燥防止に注意が必要となります。
ブルーベリーの乾燥防止策
家庭菜園でのブルーベリーの乾燥防止策としては、マルチを行うことがよくあります。
マルチとは、土の表面を藁やウッドチップなどで覆う手法で、それによって乾燥防止をすることができます。
また、マルチを行うことでブルーベリーの天敵でもあるコガネムシの幼虫などが土中に産み付けられることを防ぐ効果もあります。
ただし、マルチを行うと土が常に湿潤な状態になってしまうのでカビなどに気をつける必要があります。