ガーデニングブームもあり、日本でも広がりを見せるブルーベリー栽培。
日本ではどのような歴史を経て広がったのでしょう。
日本のブルーベリーの歴史について解説していきます。
ブルーベリーの起源
ブルーベリーはツツジ科スノキ属に分類される植物で、原産地は北米とされています。
さらに歴史の起源をたどると、元々は南米に自生していたスノキ属の植物が、カリブ海などを渡って北米にたどり着き、ブルーベリーへと進化したと考えられています。
そんなブルーベリーは北アメリカの先住民、インディアンの食料として食べられて来ましたが、17世紀にイギリスからアメリカへの入植が始まったときに、入植者の貴重な食料として広まりはじめます。
1916年にはニュージャージー州の農園でブルーベリーが出荷されるようになりました。
世界的に広まるきっかけとなったのは第2次大戦です。
イギリス空軍のパイロットが、ブルーベリージャムを食べていたら夜間飛行で夜目が効くようになったという噂が広まり、ブルーベリーの目への効果に注目があつまり、ブルーベリーの研究が盛んになります。
日本のブルーベリーの歴史
日本のブルーベリーの歴史がスタートしたのは1951年とされています。
その後、1962年に東京農工大学で研究が始まり、その研究に携わった岩垣駛夫氏は日本ブルーベリーの父とも呼ばれています。
現在も東京農工大学には日本最古といわれるブルーベリーの大株があります。
1968年には東京の小平市にブルーベリー農園が開園し、経済栽培の歴史がスタートします。
さて、日本には実はこうしてブルーベリーが広まる以前から、ブルーベリーの仲間が自生していました。
それはクロマメノキ、別名浅間ベリーと呼ばれる植物で、浅間山周辺などに自生するブルーベリーと同じスノキ属の植物です。
その見た目はブルーベリーにそっくりで、現在でも出荷されたり苗が売られたりしています。
日本のブルーベリーランキング
ブルーベリーの栽培が盛んな国としては、原産のアメリカが圧倒的で、原産地周辺国となるカナダが続いています。
日本ではブルーベリーの栽培はまだまだマイナーのように思われていますが、実は世界トップ10に入る生産量があります。
その要因としては、ブルーベリーが高冷地を好む植生があるということがあります。
サザンハイブッシュなどの耐暑性のある品種が開発されたことで、日本でも九州で栽培が可能になりましたが、県別の生産量は関東以北が上位を占めています。
もちろん家庭菜園であれば、九州などでも耐暑性のある品種で十分楽しめますが、経済栽培となると、より適した高冷地がメインとなってきます。